KinKi Kidsにハマりながら

KinKiや、ミュージカル、美術鑑賞のことを綴ってます。

忘れえぬ女(ひと)見てきました。。。

では、さっそくですが、美術巡りの感想です。

Bunkamuraのザ・ミュージアムで開催中のロマンティック・ロシア展に行ってきました。お目当ては、もちろん、この絵画。

イワン・クラムスコイ作の「忘れえぬ女(ひと)」
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英語のタイトルでは、「The Unknown Woman」=「見知らぬ女」となっていたのを、
「忘れえぬ女(ひと)」と違訳したセンスを、まず称賛したいですね。
原題「Basic Instinct」(基本の本能)という映画を、邦題「氷の微笑」としたのと同じぐらい、日本語タイトルの方が秀逸だと思いました(笑)

この美しい女性について、発表当時も話題になってたそうです。
帝政ロシア時代に描かれた絵なので、身なりの良い女性なのに、幌を上げて顔を見せてること自体、はしたないこととされていたようなので、この女性は高級娼婦なのではないかと非難されたそうです。
でも、一番有力とされてるのは、実在のモデルではなく、トルストイの「アンナ・カレーニナ」をイメージして描かれたのではという説です。
トルストイとクラムスコイは親交があったので、トルストイが先にこの絵を見て、アンナ・カレーニナ像をイメージしたのではないかとも言われているそうです。

いずれにせよ、ファム・ファタール、蠱惑的な女性像は、世紀を超えて人々を魅了するから、永遠の命を持てますよね。
ちょっと見下したような高圧的な視線なのに、誘惑されてるような気持ちになるのは、この愛らしい頬と唇のせいでしょうか。
ちなみに私はこういった小悪魔的な女性が大好きでして、ルパンの不二子ちゃんが永遠のマドンナです。
女性ではないけど、剛さんを好きなのも、こういった蠱惑的な魅力があるからですし。
たぶん私に無いものばかりだから、強く憧れるのでしょう(笑)

オープン前に並んで美術館に入ったので、まだ入館者がさほど多くなかった為、この美しい女性を、一時だけでも独り占めできる時間が持てました。
現物を見ると、洋服の細部まで本当にリアルで非常に凝っているのが分かります。
毛皮の質感も、コートのビロードのような布地感も、サテンのリボン、帽子についてるレース飾りにしても、とてもリアルに描かれていて大変美しいです。
チラリと見える金のブレスレットと薄手の手袋した手首が、光一さん風に言えば、エロい感じがしました(笑)
帽子はちょっと古めかしいですが、コートに関しては今でも通用するくらい素敵だなぁと思いました。

他にも美しいロシアの四季の風景画や女性像、子供たちの絵などもありますし、もうすぐ開催が終わってしまうので、ご興味ある方は、いらして損はないかと思います。